5 TEX 文書へのある漢字の入力 (otfパッケージの利用)

otf パッケージを使うことにしました、という話。

ノウハウ的には、睆という漢字を入力するために、
\usepackage{otf}
...

\UTF{7746}
とした、というだけのこと。


事の経緯を書いておく。

カオスの研究で有名な上田睆亮先生の名前を参考文献表に書くことになった。

つまり、睆という、 JIS 第1,第2水準に含まれていないが、 Unicode には含まれている漢字を、 TEX 文書で入力する必要がある、ということである。 以前は gouji.sty というものを利用して、
\leftrightkanji{目}{完}
としていた。 つまり、「目」という漢字と「完」という漢字を縮めて左右に並べて、 それらしく見せる、というものである (画数の多い漢字は、大抵は偏や旁などの部品を合成して出来ているので、 漢字を合成してそれらしく表示出来る場合が多い、というアイディアに基づく)。

あまり使用頻度は高くなかったが、人名が表せないと困る場合があり、 ここぞというところで使って来た。

ところが、gouji.sty は中で
\RequirePackage[dvips]{graphicx}
と書いてある。最近はドライバーとして dvipdfmx を使うので、 このままでは使えないことになる。ハックする手もあったけれど、 もういい加減 Unicode を利用するべきだと考えて、そうしました。

utf8toutf (実例つき) を使おうかとも思ったけれど、 対象が1文字で、Unicode の 7746 も分かったので、 \UTF{ } を使うことにした。

桂田 祐史
2016-04-02