古代ギリシャの時代から、 円周率は無理数ではないかと想像されていたと思いますが、 実際に「円周率は無理数である」ことを証明したのは、 ハインリッヒ・ランベルト (Johann Heinrich Lambert, 1728-1777, Mülhausen (Mulhouse, 現在のフランス) に生まれ、 Berlin にて没する, 物理・数学・地図投影法に業績がある) です (1761 年)。 彼は の連分数展開
を用いて、 「 が 0 以外の有理数ならば は無理数である」 ことを証明しました ( が無理数であることはこの定理の簡単な系です)。
代数学を学ぶと、 超越数 (transcendental number) という概念を学びます。 「円周率は超越数」です (要するに整数係数の多項式の根にはならない)。 これを証明したのは、 リンデマン (Carl Louis Ferdinand von Lindemann, 1852-1939, 巨人 Hilbert の師匠としても有名5) という人でした (1822年)。