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8.1.6 ファイルへの保存

2010年度の環境では、 以下のSetDirectory[] をしないでも、マイドキュメントに保存される。


関数 Export[]Export["ファイル名", グラフィックス] のように使って、グラフィックスをファイルに出力できる。 ファイル名の末尾を .eps にすると、 自動的に EPS フォーマットが選択される。

論より run
  g=Plot[4x^3-8x^2-4x+9,{x,-4,4}]
として描画したグラフィックス (g という変数に記憶された) を EPS ファイルとして保存するには、
  Export["z:\\.windows2000\\graph1.eps", g]
とするか、
  SetDirectory["Z:\\.windows2000"]   (一度やっておくと)
  Export["graph1.eps", g]            (後の Export[] が簡単になる)
とする。

注意: Mathematica の文字列中で、 バックスラッシュ \ を表わすには、 二つ続けた \\ とする必要がある。 そのため、パス名は本来 ``Z:\.windows2000\graph1.eps'' であるところを、上の例のようにしなければならない。 これは C 言語などと同じである。 なお、\ の代りに / を用いて、 Export["Z:/.windows2000/graph1.eps",g] とすることも出来る。

EPS ファイルは LATEX 文書に取り込むのに便利であるが、 Windows 環境で印刷する場合は、 Export["torus.jpg", g] のようにして、 JPEG のようなイメージ・フォーマットにした方が簡単かも知れない。

Version 6 以降の Mathematica では、 それ以前と比べてグラフィックス機能が大幅に拡張された影響で、 Export[] で PostScript データを生成すると、 ファイルのサイズが巨大になってしまう (あえて断言)。 TEX 文書などに取り込む場合、障害になることがある。 根本的な解決ではないが、二つ応急処置を示す。

  1. イメージ形式で出力してから、EPS に変換する。 例えば Exort["graph.jpg", g] として、 jpeg2ps graph.jpg > graph.eps (あるいは wjpeg2ps を使う) とする。
  2. Version 5 互換のグラフィックス機能を使う。
      <<Version5`Graphics`
    
    とすると、Version 5 と同等の処理をする。 例えば g=Plot3D[x^2-y^ 2,{x,-1,1}, {y,-1,1}] の結果を Export["graph.eps",g] とする場合で、 61KB と 1MB という10倍以上の差が生じた。 (参考: http://groups.google.com/group/comp.soft-sys.math.mathematica/browse_thread/thread/a669fd00915cbbf5/6b0387ea4f8732d4?pli=1)


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Masashi Katsurada
平成23年1月30日