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A..1.3 無理数性・超越性

古代ギリシャの時代から、 円周率は無理数ではないかと想像されていたと思いますが、 実際に「円周率は無理数である」ことを証明したのは、 ハインリッヒ・ランベルト (Johann Heinrich Lambert, 1728-1777, Mulhausen (Mulhouse, 現在のフランス) に生まれ、 Berlin にて没する, 物理・数学・地図投影法に業績がある) です (1761 年)。 彼は $ \tan$ の連分数展開

$\displaystyle \tan x
=
\dfrac{x}{1-\dfrac{x^2}{3-\dfrac{x^2}{5-\dfrac{x^2}{7-\ddots}}}}
$

を用いて、 「$ x$ が 0 以外の有理数ならば $ \tan x$ は無理数である」 ことを証明しました ($ \pi $ が無理数であることはこの定理の簡単な系です)。


代数学を学ぶと、 超越数 (transcendental number) という概念を学びます。 「円周率は超越数」です (要するに整数係数の多項式の零点にはならない)。 これを証明したのは、 リンデマン (Carl Louis Ferdinand von Lindemann, 1852-1939, 巨人 Hilbert の師匠としても有名5) という人でした (1822年)。


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Masashi Katsurada
平成22年6月9日