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コンピューターのディスプレイは、色 (明暗込み) をつけた点
(ピクセルあるいはドット) の集まりとして構成されている
(カラー・ディスプレイ上の 1 ピクセルは、
R, G, B (red, green, blue) に光る 3 つの小さな点で構成されることが多い)。
各ピクセルの色情報を数値化して、それを集めることによって画像情報を
デジタル・データとして表現できることになる。
例えば、実習に用いているパソコンのディスプレイ画面は、
- 縦横約 1000 ピクセルずつ3、
つまりおよそ 万ピクセルからなっていて、
- 各ピクセルは約 1600 万色の色がつけられる。
ピクセル数は最近のパソコン、
ワークステーションでは大体この程度である
(やや高級なもので 1600×1200 程度)。
色数は、1 ピクセルの色を 8 ビットで表わす場合 256 色で、
16 ビットの場合は 65536 色、
24 ビットの場合は約 1600 万色となる4。
この素朴な方法で 1 画面分の画像を記録したファイルのサイズはいくらにな
るか計算してみよう (すぐ後で実際にそういうファイルを作ってみて確認する)。
すぐに分かることは
画像を記録したファイルはサイズが大きい。
これは動画では特に顕著である。
テレビなどでは、1 秒間に約 30 の画像を次々に映すことで動画を表現している。
パソコンの画像をテレビのように 1 秒間に約 30 回描き換えるとして、
1 時間にどれだけの量のデータが必要となるか?
ちょっと考えてみよう5。
そこで、
画像の記録にはデータの圧縮が不可欠
になる。デジタル・データの圧縮法は次のように大きく二つに分類できる。
デジタル・データの圧縮法 |
- (1) 可逆な圧縮
- オリジナルのデータが完全に復元できる圧縮法
- (2) 不可逆な圧縮
- オリジナルのデータが完全には復元できない圧縮法
-- うまくやると圧縮後のデータのサイズを非常に小さくすること
ができる
|
文書データやプログラム・データなどは可逆な圧縮をすることになる。
UNIX や Windows の世界で普及しているプログラム gzip, compress,
zip, LHa などは可逆な圧縮をする。
画像の場合は、オリジナルと多少違っていても、十分役立つことが多いため、
画像データでは不可逆な圧縮が採用されることが多い。
色々な圧縮法があり、
画像データのフォーマットも多くの種類がある。
静止画像データ・フォーマットの代表的なものの名前をあげると、
JPEG, PNG, TIFF, GIF, …
(デジタル・カメラでデファクト・スタンダードになりつつある
Exifエグジフ は JPEG をベースに
デジタル・カメラ向けの
固有情報などを記録できるようにしたものである。)
画像データは不可逆な圧縮をすることでサイズをかなり小さくできる。
X や OpenWindows が動いている場合に試せる実験 |
isc-xas06% xdpyinfo
|
(結果は省略) |
isc-xas06% xwd > image.xwd
|
→この後マウスの入力待ちになる。 |
|
ウィンドウを選択して左ボタンを |
|
クリックする。 |
isc-xas06% ls -l image.xwd
|
← サイズを見てみる。 |
(省略)
|
→ ルートウィンドウを選択した場合 |
|
全画面が記録されて約 3 MB |
isc-xas06% xwud -in image.xwd
|
← 試しに画面に表示してみよう。 |
isc-xas06% cat image.xwd | xwdtopnm | pnmtopng > image.png
|
← PNG というフォーマットに変換 |
isc-xas06% ls -l image.png
|
← サイズを見てみる。 |
-rw-r-r- 1 re00018 re00018 21723 Jun 20 09:27 image.png
|
→ かなり小さくなった! |
isc-xas06% display image.xwd
|
→ 表示してみる。 |
|
終了は、マウス右ボタン, Quit. |
isc-xas06% rm image.xwd
|
← ディスクの無駄使いなので削除
|
|
(情報科学センターは pnmtopng を用意していない。
set path=($path ~re00018/syori2-2004/bin)
としてから試してみよう。
あるいは GIF 形式に変換する ppmtogif を試してみよう。)
Windows でウィンドウを画像として保存する方法 |
Windows で、
() キーをタイプすると
画面全体をクリップボードにコピーできる。
また キーを押しながら
キーをタイプすると
その時にアクティブなウィンドウをクリップボードにコピーできる。
それを画像を扱えるソフト、
例えば「ペイント」
(スタート→すべてのプログラム→アクセサリ→ペイント)
に編集→貼り付けすればOK。
ペイントでは、
ファイルをセーブするときにファイルの種類が選択できる。
無圧縮であるビットマップ形式
(ビット数が選択できる) 以外に JPEG, GIF, TIFF, PNG が用意されている。
|
Windows で画面関係の情報を調べる方法 |
マウスカーソルをデスクトップにおいて、
マウスの右ボタンを押し、「プロパティ」を選択し、
「設定」をクリックして選択する。
「画面の解像度」と「画面の色」を見るとよい。
|
かくして、画像圧縮は必要不可欠なもので、
盛んに利用されているものだが、
画像圧縮技術は特許などがからんで「取り扱い注意」の部分がある。
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Masashi Katsurada
平成20年10月18日