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Newton 法の意味

Newton 法の式の意味を簡単に説明しましょう。微分の定義によると、$x$$a$ に十分近いところでは、$f$ は「接線の式」で近似されます:

\begin{displaymath}
f(x)\fallingdotseq f'(a)(x-a)+f(a).
\end{displaymath}

$a$$f(x)=0$ の解に十分近いとすると、$f(x)=0$ の代わりに

\begin{displaymath}
f'(a)(x-a)+f(a)=0
\end{displaymath}

を解くことにより、$a$ よりも精度の高い近似解が得られると考えるのは自 然でしょう。実際に実行すると、まず移項して

\begin{displaymath}
f'(a)(x-a)=-f(a).
\end{displaymath}

両辺に $[f'(a)]^{-1}$ をかけて

\begin{displaymath}
x-a=-[f'(a)]^{-1}f(a),
\end{displaymath}

ゆえに

\begin{displaymath}
x=a-[f'(a)]^{-1}f(a)=a-\frac{f(a).}{f'(a)}.
\end{displaymath}

多変数の場合も、$[f'(a)]^{-1}$ を Jacobi 行列の逆行列と考えれば、まっ たく同様に Newton 法が使えます。




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Masashi Katsurada
平成20年10月18日