すでにマスコミの報道などでご存知の方も多いと思われますが、最近電子メ イルを介して繁殖する Melissa という名前のコンピューター・ウイルス (と いうよりは worm?) が流行っています。まだ日本ではごく一部でしか感染の報 告がないようですが、注意すべきことをまとめておきます。
簡単に説明すると、Melissa は Microsoft Word のマクロ機能を利用したウ イルスです。そのウイルスに感染した Word のファイルを開いて、中に含まれ ているマクロを実行してしまうと、使っているコンピューターが感染してしま い、また同時に Outlook Express というソフトを自動的に起動して、住所録 に記載されている知人 50 人に宛てて、そのパソコンのユーザー名で、同じウ イルスの入った文書を送信します。(Melissa による「被害」はメイル・サー ビスを破綻させるという形になります。直接感染したシステムのファイルを破 壊したりすることはないようですが、その変種が相変わらず「紳士的で」ある かどうかは分かりません。)
対処方法は (Melissa に限ったことではなく、かなり一般的に言えることで すが)、まずは
他人からもらった Word, Excel のファイルを読む時は、決してマク ロを実行しないようにすることです。ワクチン・ソフトというものもあるわけですが、これは後手に回ってし まう可能性が高く (既に Melissa の変種がどしどし作られているそうですし)、 やらないよりはやった方がましかも、という程度の効果しかない (と私は思っ ています --- 注: 最近私はこの考え方を変えました)。
注意すべきは「ファイルの出所が確かならばマクロを実行しても安全」とは 言えないことです。知らないうちに感染してしまったシステムで作成されたデー タ・ファイルにはウイルスが混入してしまうので、誰からもらったかは何の保 証にもなりません。
なお (以上の説明した仕組みからすれば当たり前ですが) ワークステーショ ンでメイルの読み書きをしている場合には、そのメッセージをファイルに落し て、Windows 環境に持っていって Word で読み込みマクロを実行しない限り感 染することはありません。
以下、参考までにいくつかニュースのページをあげておきます。