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微分方程式 演習 No.3 (2007年10月25日出題) 11/8 解説

教科書 p.132 問1の (1), (4), (7), (10), (13) を解け。

(1) $ y'+\dfrac{1}{x}y=0$ より、 $ \dfrac{\D y}{\D x}=-\dfrac{y}{x}$. これから $ \dsp\int\frac{\D y}{y}=-\int\frac{\D x}{x}$. 積分を実行して、 $ \log\vert y\vert=-\log\vert x\vert+\log C$ ($ \log C$ は積分定数). 移項して $ \log\vert x y\vert=\log C$. ゆえに $ \vert xy\vert=C$. 絶対値を外して $ x y=\pm C$. $ \pm C$ を新しく $ C$ と書き直して $ y=\dfrac{C}{x}$ ($ C$ は任意定数).

(4) $ x^3 y'+y^2=0$ より、 $ \dfrac{\D y}{\D x}=-\dfrac{y^2}{x^3}$. これから $ \dsp\int\frac{\D y}{y^2}=-\int\frac{\Dx}{x^3}$. 積分を実行して、 $ -\dfrac{1}{y}=\dfrac{1}{2x^2}+C$ ($ C$ は積分定数). これを $ y$ について解くと $ y=-\dfrac{2x^2}{2Cx^2+1}$. これで解として良いが、$ -2C$$ C$ と置き換えると、 教科書の答 $ \dfrac{2x^2}{Cx^2-1}$ に一致する。

(7) $ x^2 y'+y^2=0$ より、 $ \dfrac{\D y}{\D x}=-\dfrac{y^2}{x^2}$. これから $ \dsp\int\frac{\D y}{y^2}=-\int\frac{\D x}{x^2}$. 積分を実行して、 $ -\dfrac{1}{y}=\dfrac{1}{x}+C$ ($ C$ は積分定数). これを $ y$ について解くと $ y=\dfrac{x}{-1-Cx}$. これで解として良いが、$ C$$ -C$ に置き換えると、 教科書の答 $ \dfrac{x}{Cx-1}$ に一致する。

(10) $ y'+a y^2=0$ より、 $ \dfrac{\D y}{\D x}=-a y^2$. これから $ \dsp\int\frac{\D y}{y^2}=-\int a\;\D x$. 積分を実行して、 $ -\dfrac{1}{y}=-a x+C$ ($ C$ は積分定数). これを $ y$ について解くと $ y=\dfrac{1}{ax-C}$. これで解として良いが、$ C$$ -C$ に置き換えると、 教科書の答 $ \dfrac{1}{ax+C}$ に一致する。

(13) $ y'\tan x=\cot y$ より、 $ \tan y\;\D y=\cot x\;\Dx$. これから $ \dsp\int\tan y\;\D y=\int \cot x\;\D x$. 積分を実行して、 $ -\log\left\vert\cos y\right\vert=\log\left\vert\sin x\right\vert+C$ ($ C$ は積分定数). 移項して $ \log\left\vert\cos y\sin x\right\vert=-C$. ゆえに $ \left\vert\cos y\sin x\right\vert=e^{-C}$. 絶対値を外して $ \cos y\sin x=\pm e^{-C}$. $ \pm e^{-C}$ を新しく $ C$ と書き直して $ \cos y\sin x=C$ ($ C$ は任意定数). 教科書の答のようにここで止めてもよしとする。 $ y$ について解くと、 $ y=\cos^{-1}\left(\dfrac{C}{\sin x}\right)$.




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Masashi Katsurada
平成19年11月9日