桂田 まさし祐史
katurada@meiji.ac.jp (@はASCII
の@), 910号室
Date: 2020年4月x日
数理リテラシーとは、 数理 (ここでは数学という意味) を学ぶために必要な(最低限度の)読み書き能力という意味である 1。 具体的には、 論理、集合、写像という、 現代数学を記述するための言語を学ぶための講義科目である。
何のためにあるか?私見では、 高校では「公式主役の数学」をしていたが、 大学では「定理が主役の数学」をする。 定理は命題であり、それを記述するための言葉・文法があり、 それを用いて読み書きが出来る必要がある。
例えば、微積分で重要な極限の議論をするには、 述語論理の言葉を使いこなすことが必要不可欠である (秋学期の「数学の方法」で強調されるはず)。
この辺のことについて、 シラバスで参考書にあげた [1] の著者新井は上手に説明している。
(追記)
言葉というと、情報伝達・意思疎通のための道具と考える人が多いと想像するが、
それだけが言葉の役割ではない。
相手がいなくても言葉は重要である。
例えば言葉は自分が考えたことを記録するためにも使える
(未来の自分への情報伝達と言えなくもない?)。
そして実は、一番重要なことは、
言葉は考えるために必須の道具である、ということである。
実際、言葉を使わずに考えることは難しい。