授業の訂正

桂田 祐史


Date: 2017年9月2x日〜


授業中の間違いのうち、授業の後から気づいたものを記録することにしています。 変だなと思ったら、なるべく授業中に指摘・質問して下さい。

証明.  $ g\in V$ として、$ v:=g-h$ とおく ($ v$ $ h$ から $ g$ に向かうベクトル)。 $ t\in\mathbb{R}$ に対して、$ h+tv$ $ h$ $ g$ を結ぶ直線 ($ \subset V$ ) 上を動く。

$\displaystyle F(t):=\left\Vert f-\left(h+tv\right)\right\Vert^2$   ( $ t\in\mathbb{R}$ )

という関数を考える。$ t=0$ のとき、$ h+tv=h$ で、 これが $ V$ 上の点のうち最も $ f$ に近いという仮定から、

$\displaystyle F(0)=\left\Vert f-h\right\Vert^2\textcolor{red}{\le}\left\Vert f-(h+t v)\right\Vert^2=F(t).
$

つまり $ F$ $ t=0$ で最小である。

$\displaystyle F(t)=\left\Vert f-h\right\Vert^2-2t(f-h,v)+t^2\left\Vert v\right\Vert^2
$

は2次関数であるから、$ t=0$ で最小であるためには$ 1$ 次の係数が0 でなけれ ばならない。

$\displaystyle (f-h,v)=0$   (つまり $ (f-h,g-h)=0$ $\displaystyle ).
$

これが任意の$ g$ について成り立つことから、 $ (f-h)\perp V$ . $ \qedsymbol$ $ \qedsymbol$



桂田 祐史
2017-10-04