(復習) Laplace方程式の境界値問題は、ポテンシャル問題と呼ばれる。
関数論では、しばしばある条件を満たす正則関数
の存在が問題となる。
その際にまずその関数の実部
を求め、
虚部
は実部
の共役調和関数として得る、
という二段階作戦が使われることがしばしばある
(後で等角写像を求める実例が出て来る)。
正則関数の実部
は調和関数 (Laplace 方程式の解) であるので、
その境界値が得られれば、Laplace 方程式の境界値問題の解として特徴付けられる。
実感を持つため、すでに見たことのある問題を振り返ろう。
非圧縮渦なし(ポテンシャル)流の速度ポテンシャル
(複素速度ポテンシャル
の実部) は次を満たす
(第8回授業)。
上の
(速度の法線成分) が分かれば、
(6.1b),
(6.1b) は、
Laplace方程式のNeumann境界値問題である。
かなり一般的な条件下で、定数差を除いて一意的に解が存在することが知られている
1。
が求まれば、
により
が得られ、流れが分かる。
前節で既知の正則関数を組み合わせることで色々な2次元流れを表す、 という手法を紹介した。 例えば円柱周りの一様流の問題などを解いた。 扱える問題の範囲が異なり、 どちらが優れているとも言えないが、 こちらの方法の有効性を想像するのは難しくないであろう (実際、とても強力である)。