簡単な正則関数を複素速度ポテンシャルとする流れの可視化

桂田 祐史


Date: 2022年5月24日, 2024年6月18日


以下のコマンドをコピペして実行してみれば良いが、 一気にコピペすると、 複数のコマンドが団子になって大きなセルになってしまうので、 少しずつ(あるいはタイプして入力する) ことを勧める。団子になったセルも \fbox{shift}+ \fbox{command}+D で分割することもできる。

急ぐ人は、 ノートブックを入手して、 [評価]→[ノートブックを評価] でも良い。

一様流の可視化 uniform_flow.nb
(* uniforma_flow.nb *)
Clear[f,phi,psi,vv]
p=1; q=2; c=p-q I
f[z_]:=c z
phi[x_,y_]:=ComplexExpand[Re[f[x+I y]]]
psi[x_,y_]:=ComplexExpand[Im[f[x+I y]]]

(* 次は1つずつ実行して式を見る *)
phi[x,y]
psi[x,y]

g1=ContourPlot[phi[x,y]==Table[level,{level,-5,5,1.0}],{x,-2,2},{y,-2,2},
  ContourStyle->Directive[Red,Thin]]
g2=ContourPlot[psi[x,y]==Table[level,{level,-5,5,1.0}],{x,-2,2},{y,-2,2},
  ContourStyle->Directive[Blue,Thin]]

(* 次はうまく行かないかも。その場合 VectorScaling の指定を削除する *)
vv[x_,y_]:={Re[f'[x+I y]],-Im[f'[x+I y]]}
g3=VectorPlot[vv[x,y], {x,-2,2},{y,-2,2}, VectorScaling -> Automatic]

gall=Show[g1,g2,g3]

Export["uniform_flow.png", gall]
Export["uniform_flow.pdf", gall]

この uniform_flow.nb が入力できたら、 それを元にして次の source.nb を作ると簡単である。

湧き出しの可視化 source.nb
(* source.nb *)
Clear[f,phi,psi,vv]
m=1
f[z_]:=m Log[z]

ComplexExpand[f[x+I y]]
phi[x_,y_]:=ComplexExpand[Re[f[x+I y]]]
psi[x_,y_]:=ComplexExpand[Im[f[x+I y]]]

g1=ContourPlot[phi[x,y]==Table[Log[r],{r,0.1,3.0,0.2}],{x,-2,2},{y,-2,2},
   ContourStyle->Directive[Red,Thin]]
g2=ContourPlot[psi[x,y]==Table[t,{t,-Pi,Pi,Pi/10}],{x,-2,2},{y,-2,2},
   ContourStyle->Directive[Blue,Thin]]

Show[g1,g2]

vv[x_,y_]:={Re[f'[x + I y]], -Im[f'[x + I y]]}
(* 次はうまく行かないかも *)
g3=VectorPlot[vv[x, y], {x, -2, 2}, {y, -2, 2}, VectorScaling -> Automatic]
(* 原点の近くで大きいから、他が短くなってしまう *)
g3=VectorPlot[vv[x, y] Boole[x^2 + y^2 > 0.2], {x, -2, 2}, {y, -2, 2},
              VectorScaling -> Automatic]

g4 = Show[g1, g2, g3]
Export["source.png", g4]
Export["source.pdf", g4]

Mathematica のバージョンによって、プログラムの動作が異なることがある。 , VectorScaling -> Automatic を指定するとエラーになる場合がある (その場合はそれを削除して下さい。)。 古いMathematica では、工夫なしに VectorPlot[] を用いると、 うまく表示されないことがある(原点の近くで、ベクトルが大きく、 それに合わせて矢印の長さを決めると、他のところで矢印が短くなりすぎる)。 上のプログラムは原点付近をあえて描かないことで (Boole[] を掛け算して原点の近くで $ \bm{0}$ にしている)、 この問題を避ける工夫をしている。


source.nb を叩き台にすると、点渦のプログラムは簡単に作れる。


急ぐ人のために、ノートブックも公開しておく。

uniform_flow.nb, source.nb のターミナルからの入手法
curl -O https://m-katsurada.sakura.ne.jp/complex2/uniform_flow.nb
curl -O https://m-katsurada.sakura.ne.jp/complex2/source.nb





桂田 祐史