5.1.1 基本解とは

$ 3$ 次元の場合 $ E(\bm{x})=\dfrac{1}{4\pi}\dfrac{1}{\left\vert\bm{x}\right\vert}$ , $ 2$ 次元の場合 $ E(\bm{x})=-\dfrac{1}{2\pi}\log\left\vert\bm{x}\right\vert$ $ -\Laplacian$ 基本解 (the fundamental solutionn) と呼ぶ。

$ E$ は原点以外では調和関数であることは簡単な計算で分かる:

$\displaystyle \Laplacian E(x)=0$   ( $ x\in\mathbb{R}^n\setminus\{0\}$ )$\displaystyle .$

さらに、超関数の言葉で言うと (原点まで込めて)

(5.1) $\displaystyle -\Laplacian E=\delta$

が成り立つ。ここで $ \delta$ は Dirac のデルタ関数である。

物理的な解釈: 原点に置かれた単位点電荷の作る電場のポテンシャルが $ E(x)$ である。

桂田 祐史
2018-06-18