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2
.
1
6/22 の話のおさらい
流体の2次元の流れを考える。速度場を
とする。
で定義される
を発散と呼び、いたるところ
であるとき、流れは非圧縮であるという。
(これも
と書くことがある)
で定義される
を渦度と呼び、いたるところ
であるとき、流れは渦なしであるという。
渦なしならば速度ポテンシャルが存在:
s.t.
. (ただし一般には多価関数。単連結領域ならば一価関数である。) さらに非圧縮ならば
.
例えば領域の境界
上で
が得られれば、
(in
)
(on
)
これはLaplace方程式の境界値問題として、解くことが出来る。
非圧縮ならば流れ関数が存在:
s.t.
. (ただし一般には多価関数。単連結領域ならば一価関数である。) さらに渦なしならば
. やはり領域の境界上の
が得られれば、 やはり
はLaplace方程式の境界値問題(どんな?練習問題)の解として得られる。
渦なし非圧縮流に対して、 複素速度ポテンシャル
は正則関数で、
. (逆に任意の正則関数は渦なし非圧縮流の複素速度ポテンシャルである。)
曲線で、その接線ベクトルが速度ベクトルと方向が同じものを流線と呼ぶ。 定常流の場合、流線は粒子の軌跡と一致する。
定数
は流線を表す。
定数
で表される曲線を等ポテンシャル線と呼ぶ。
渦なし非圧縮流では、流線と等ポテンシャル線は互いに直交する。
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桂田 祐史
2016-06-29