5.6 分数

分数は \frac{}{} コマンドを使う。 英語流に分子を先に書く。

\[
  \frac{a+b}{c}=\frac12
\]

$\displaystyle \frac{a+b}{c}=\frac12
$

となる。

分数や積分、和の記号など、インライン数式では小さく組版されるが、 ディスプレイ数式と同じように大きく組版するには、 \displaystle コマンドを用いる。
$\frac{a+b}{c}=\frac12$ は小さいので、
$\displaystyle\frac{a+b}{c}=\frac12$ とすると大きくなる。
$ \frac{a+b}{c}=\frac12$ は小さいので、 $\displaystyle \frac{a+b}{c}=\frac12
$ とすると大きくなる。

実は \dfrac という命令もある (amsmath パッケージが必要)。

なお、\displaystyle は長くて入力が面倒なので、 後述するマクロなどを利用する人が多いようである。 \begin{document} の前に
  \newcommand{\dsp}{\displaystyle}
と定義しておくと、以下 \dsp で、 \displaystyle としたのと同じになる。

TEX の分数の横棒は ``短め'' である。長くしたい場合は、 分母か分子 (横幅の多い方) に適当なスペースを入れると良い。
\[
  \frac{1}{2}+\frac{1}{3}=\frac{1}{\;2\;}+\frac{1}{\;3\;}.
\]

$\displaystyle \frac{1}{2}+\frac{1}{3}=\frac{1}{\;2\;}+\frac{1}{\;3\;}.
$

分母・分子と分数の横棒がくっつきすぎと感じることがある。 分子を \raise 長さ ボックス で持ち上げ、 分母を \lower 長さ ボックス で下げて 微調整する(?)。
\[
 \frac{\kakko{ア}}{\kakko{イ}}
 =
 \frac{\raise0.8ex\hbox{$\;\kakko{ア}\;$}}
      {\lower1ex\hbox{$\kakko{イ}$}}
\]

$\displaystyle \frac{\fbox{\quad\textbf{ア}\quad}}{\fbox{\quad\textbf{イ}\quad...
...quad\textbf{ア}\quad}\;$}}
{\lower1ex\hbox{$\fbox{\quad\textbf{イ}\quad}$}}
$

桂田 祐史
2017-07-09