この節の内容は Lebesgue 積分の常識で、 多くのテキストに載っているが、 関連する結果が非常に豊富という点で 特に吉田 [3] を強く推奨しておく。
この節の内容を一言でまとめると、 『絶対連続であれば、 ほとんど到るところ微分できて、 「自然な」公式が成り立つ』となる。 こういう言葉はないが、 「ルベーグの意味で微分可能」 とでも言うにふさわしい性質である。
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ある意味で逆が成立する。
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これから、ほとんどすべての に対して、 . これから
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が成り立つ (証明は普通の微積分の積の微分法)。 右辺の各項は可積分関数と連続関数の積であるから可積分であり、 それゆえ左辺も可積分である。積分すると
より左辺は に等しい1。
桂田 祐史