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C..3 解析的係数を持つ線型常微分方程式 (2) 確定特異点の場合

$ \vert x-x_0\vert<r_0$ において解析的係数を持つ2階線型常微分方程式

(12) $\displaystyle a(x)y''+b(x)y'+c(x)y=0
$

において、$ x_0$ が特異点 (i.e. $ a(x_0)=0$) である場合、 $ p(x):=b(x)/a(x)$, $ q(x):=c(x)/a(x)$ とおくと、 $ x_0$$ p(x)$, $ q(x)$ の極となる可能性がある。

(13) $\displaystyle y''+p(x)y'+q(x)y=0
$

の係数 $ p(x)$, $ q(x)$$ x_0$ をそれぞれ高々 1 位の極、 高々 2 位の極となっているとき、$ x_0$確定特異点とよぶ。

(12) にもどると、 $ x_0$$ a(x)$ の高々 2 位の零点であるならば、 $ x_0$ は確定特異点ということになる。


\begin{jexample}[Euler の微分方程式]
$a$, $b$ を定数とするとき、
\begin{displa...
...t$ とおくと定数係数常微分方程式に帰着して解くことができる。 \qed
\end{jexample}


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Masashi Katsurada
平成18年11月21日