46 LaTeX2HTML -- 必要は解決の母

LaTeX2HTML について、過去のドタバタの記録については、 まず §[*] を見よ。


真似してインストールしてみよう、という人は、 このページの下の方にある「やはり jp2 系列を使おう。 」を参考にして下さい。


お仕事メイン・マシンを変えて、困ったことの一つが LaTeX2HTML が動かないこと。 困った。困った。 でも、なんとか使えそうなところまで来た。

(最初のチャレンジ)ターミナルでこうするとインストールできる
curl -O http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/TeX/latex2html/data2/latex2html-2020.tar.gz
curl -O http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/TeX/latex2html/data2/l2h-2020-jp20200515.tar.gz
tar xzf latex2html-2020.tar.gz
tar xzf l2h-2020-jp20200515.tar.gz
cd latex2html-2020
patch -p1 < l2h-2020-jp3.2b1.31.patch
./configure --prefix=/usr/local >& configure.log
make >& make.log
sudo make install >& make-install.log
(現在、日本語化パッチには2系列あって、後から分かったことだけれど、 私の場合にはあまり推奨されない方を選択してしまったらしい。 使えるようになったので、結果オーライ … と思ったけれど、そうではなかった。という紆余曲折の話になります。)


これでインストール完了のはずだけど、 使ってみると PostScript 関係で色々うまく行かないことが起きた。

今回、調べて原因とその回避法が分かった。 最近の ghostscript では、-dSAFER がデフォールトになっていてまずい (参考 http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/unix/memo/unix-memo.html-- ちょっと見つけにくかった)。 それでインストーラーは ghostscript のバージョンを調べているようだけど、 なぜかそれがうまく行っていない (?)。 強引だけれど、 試しに pstoimg の中に -dNOSAFER を入れてしまったら動いた (安直な対策)。
pstoimg の1行に -dNOSAFER を追加
my $GS = '/opt/local/bin/gs -dNOSAFER';
(上の WWW に書いてある話は、フォントのアクセスの話なので、 フォント・ファイルのシンボリック・リンクを作って問題を回避した、 ということだけど、 /tmp に作る一時ファイルにシンボリック・リンク張ってアクセスするのも馬鹿馬鹿しいし、 第一面倒だものね。と言い訳したくなる強引な解決策。)

設定ファイルについては、まず雛形をコピーする。
cp /usr/local/share/lib/latex2html/dot.latex2html-init ~/.latex2html-init
それから適当に書き換えた。

以下は趣味の問題もあるし、本当に必要かは分からない。
.latex2html-init の変更箇所
$LOCAL_ICONS = 1;
$USEJAPANESESEIREKI = 1;
$SHOW_SECTION_NUMBERS = 1;
$default_language = 'japanese';
$TITLES_LANGUAGE = "japanese";
$ADDRESS = "桂田 祐史";
$PDFLATEX = "pdfplatex";
$TEXENCODE="utf8";
$HTMLENCODE="utf8";

ここら辺の効果をはっきりさせるには、 別のマシンにインストールしてみることだけど、 これについては後日。


(2020/12/28) PNGイメージのサイズが指定されない。これは一体?? 他の形式だとサイズは普通に指定できるから、 これはバグなのかなあ。

PDFの取り込みがうまく行かないので、PNGにして取り込もうと思ったのだけど。 pdf2ps で PostScript にしてから includegraphics したらまあまあだった。 pdftops とどう違うのかな。しかし何で今さらPostScript感はある。


(2020/12/28) やはり jp2 系列を使おう。
ターミナルでこうするとインストールできる
curl -O http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/TeX/latex2html/data2/latex2html-2017.2.tar.gz
curl -O http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/TeX/latex2html/data2/l2h-2017-jp20190423.tar.gz
tar xzf latex2html-2017.2.tar.gz
tar xzf l2h-2017-jp20190423.tar.gz
cd latex2html-2017.2
patch -p1 < l2h-2017-jp2.1b1.20.patch
./configure --prefix=/usr/local --with-kanji=utf8 >& configure.log
make >& make.log
sudo make install >& make-install.log
pstoimg については上述の修正をしておいた。


これで PNG でもサイズはきちんと指定できている。 相変わらず PDF の include は出来ていない。 でも普段使いには困らない。しばらくこれで生活してみる。


(2021/1/16 追記) これは以前から良くあったことだけど、 Ghostscript が日本語に対応していないと、 \fbox{} や数式中の一部の日本語が文字化けする。 それは LaTeX2HTML の問題というよりは、Ghostscriptの問題である。



桂田 祐史