next up previous
Next: 2 参考情報へのリンク Up: 現象数理特論B 偏微分方程式に対する差分法 (1) 補足 Previous: 現象数理特論B 偏微分方程式に対する差分法 (1) 補足

1 課題

次の三つのうちから最低二つ実行してレポートせよ。

(1)
(同次 Dirichlet 境界条件の場合) 初期条件 $ f$ $ f(x)=\sin \pi x+\frac{1}{3}\sin 3 \pi x$ で定めるとき、 差分解の誤差が $ N$ の増加とともにどう変わるか確かめよ。
→ これは授業で紹介した実験をほんの少しだけ変えたもの。 指定された $ f$ をプログラムに組み込み、 差分解と厳密解 (これは板書したし自分でやっても簡単) の差を 表示するようにプログラムを書き換えればよい。
(2)
(同次 Dirichlet 境界条件の場合) $ \theta=0$ の場合、 安定性の条件 $ 0<\lambda\le 1/2$ が成り立つ場合 (これは離散最大値原理が成り立つ場合と言ってもよい) と 成り立たない場合に、 $ \dsp\max_{0\le i\le N}\left\vert U^{n}_{i}\right\vert$$ n$ の 増加とともにどう変わるか調べよ。 $ 0<\theta\le 1$ (例えば $ \theta=1/4$, $ 1/2$, $ 1$) の場合はどうか?
$ \dsp\max\left\vert U_i^n\right\vert$ を計算して表示するようにプログラムを書き 換えて実験する。
(3)
非同次 Neumann 境界条件

$\displaystyle u_x(0,t)=A,\quad u_x(1,t)=B$   $\displaystyle \mbox{($t>0$)}$

の場合のプログラムを作成して実験せよ。
  1. $ A=B=1$ の場合に $ t\to\infty$ の時の解の漸近挙動を調べよ。
  2. $ A=1$, $ B=1.1$ の場合に $ t\to\infty$ の時の解の漸近挙動を調べよ。
ちなみに厳密解は次式で与えられる。

$\displaystyle u(x,t)=(B-A)t+\frac{B-A}{2}x^2+A x+\frac{a_0}{2}
+\sum_{n=1}^\infty a_n e^{-n^2\pi^2 t}\cos n\pi x,
$

$\displaystyle a_n=2\int_0^1 \left[f(x)-\left(\frac{B-A}{2}x^2+A x\right)\right]
\cos n\pi x \Dx$   $\displaystyle \mbox{($n=0,1,\cdots$)}$$\displaystyle .
$

→ 差分方程式はプリントに書いた。 その差分方程式を解いて計算するようにプログラムを書き換える。


next up previous
Next: 2 参考情報へのリンク Up: 現象数理特論B 偏微分方程式に対する差分法 (1) 補足 Previous: 現象数理特論B 偏微分方程式に対する差分法 (1) 補足
Masashi Katsurada
平成18年6月27日