2.6 片倉 孝規「ボウリングの数理」

以前、ボールのバウンドの数理というのに取り組んだ学生がいたのだけれど、 その時身にしみたのが 「つぶれる(変形する)ボールをきちんと扱うのは非常に難しい」 ということである。

問題の難しさに気がついたとき、 ギブアップするというのも一つの手であるけれど、 易しい問題に置き換えて再チャレンジするというやり方もある。

つぶれないボールで、興味ある現象、 ということでボーリングのボールの運動 (軌道) を取り上げた。 剛体の力学が必要になり、 それは大学初年給の物理学のテーマとして良く取り上げられるが、 そのシミュレーションについて解説したものがほどんと見当たらない。

アマチュア物理学者の作っているWWWサイト中の解説

Franco Normani, The physics of Bowling
https://www.real-world-physics-problems.com/physics-of-bowling.html
を見つけたので、それと力学のテキスト(馬場 [7])を 材料に、 プログラムを作成してシミュレーションで運動を解析することを目標にした。

残念ながら、 微分方程式の初期値問題としての定式化に完全には成功しなかったので、 プログラムは完成していない。


以下の2条件を満たす人のチャレンジを待つ。

(a)
ボウリングに興味がある (「実際に試してみよう」という気になれる)。
(b)
力学を学ぶことにアレルギーがない。

桂田 祐史
2018-06-08